私の好きな人
もしも生まれ変わりがあるなら、男だったときも女だったときもあるはずなので、両方の要素を持っていても、おかしくはない!?
女性だ。たぶん同年代くらい。
私も女のからだをしている。けど、性自認があやふやなので、自分から私は女性ですとは言えない。
こう言うと六割くらいの打率で「男になりたいの?」と打ち返されるが、そういうわけでもないと注釈しておく。
好きになる人も、男だったり女だったりする。今までの割合としては男女6:4くらい。
どっちのほうが好きということもなく、好きになった人が好き。
だけど私は自分が女だと思えないので、自分の身体にある穴をそういう役割のものだと思うことも出来ない。
同意の上で当時付き合っていた男性とはじめて事に及ぼうとした時、途中で恐慌を起こしてしまった。
それからと言うもの、男性を好きになっても付き合うことは控えるようにしている。
性交と妊娠が出来ないのは、相手に申し訳ないと思うからだ。
そういう意味では、女性を好きでいるときのほうが気が楽だ。性的なことを重く考えなくて済む。
でも、叶わない。叶ったことがない。叶えようと思ったことがないから。
叶えるために行動して、気持ちが悪いと撥ねつけられるくらいなら、ずっと片想いでいて友人でいたほうがいいから。
人を好きになるのに性別は関係ない。私は、そうだ。でも、みんながそうではない。
私の好きな人は、違うかもしれない。優しい人だ。私のような人間が世間にいることも知っていて、悪口を言うこともない。賢い人。
でも、ただ知っているということと、自分がそういう感情を向けられる当事者になることは、全然違うだろう。
優しくて賢い人だと知っていても言えないな、と考えていることに気づいて、驚いた。
「言いたい」と思っていることに。
言いたい。そして、誰のものにもならないでほしい。私のことを一番に考えてほしい。
けど、言えない、だって、私は友人としての彼女もとても、とても大事だ。
こんな自分勝手な気持ちで失うくらいなら、死んだほうがまし。
でも、彼女にもし好きな男性が出来て、結婚したら、子どもをもうけたら、しあわせな家庭を作ったら、
消えるのは彼女でなく、私のほうだ。
きっと祝福できない。友人でさえいられない。どのみち失うなら、言ったほうがいいんだろうか。
あんまりにも自分本意じゃないか。私は彼女のことをまったく考えていない。
彼女が幸せならそれでいいと言いたい。
彼女のことを知りたい。彼女が自分の好きなことについて話しているのが好きだ。
私がそれについて頷くと、嬉しそうにするところが好きだ。私との時間を惜しんでくれるところが愛しい。
ずっとこのままでいたい。どうすればいいのかわからない。
こんな安っぽい小説みたいなことを書かなくちゃいけなくなる日が来るなんて思わなかった。
私が男だったらとか、そういうの。
なんにも言えない。どこにも言えない。何かにつけてあなたが好きだって伝えるだけ。友だちの距離感で。
名前をもたないここでだけ吐き出す。友だちの枠にはそろそろ収まらなくなりそうで、とても困っていると。
しょっぱなのセックスがうまく行かなくて、同性に走る人あるあるです。
いくらなんでもそれはちょっと急過ぎやしませんかね?www
同居人の美少女がレズビアンだった件。 (コミックエッセイの森)
- 作者: 小池みき,牧村朝子
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2014/09/14
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (5件) を見る