増田メモリアル

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斜視のこと

最近、スマホを長時間使う人で内斜視になる人が増えているそうですね。

斜視はあながち他人事ではないかも?

 

斜視のこと

私は生まれつきの外斜視で、自分では正面を向いているつもりでも片目だけが左右どちらかに向いてしまう

物心着く前に何度か手術もしているし、定期的に通院して経過観察も行っていたけれど

中学生になる前ぐらいに「これ以上の成果はなし」と打ち切りになった。

それ以降、アラサーの現在までずっと一生これと付き合っていくのだろうと思っていた。

私が日常生活において斜視で困るなあと思うことはこんな感じ。

・初対面の人と話す時(怪訝な顔をされることも多々)

・店員さんを呼びたい時(声をかけてもえ?と斜め後ろを振り向かれる)

・逆に自分が接客でお客さんを呼ぶ時(レジやカウンターに来てもらえない)

・写真(いわずもがな。ずっと残るし)

・電車で隣の人のスマホを覗き込んでいるように見えてしまう(すみません自分の見てるつもりなんです)

・化粧しても楽しくない(どんなに上手くできても結局出来上がりは…というネガティブ発動)

・街で他人とすれ違う時(ガンつけてる風に見られないように)

など上げたらキリがない。でもこれまで斜視が原因でいじめられたこともない。小学生の頃からかわれたことはあったけど一時で終わった。

だからといってまあいいかと気にしていないといったら嘘になる。というか上にも書いた通り、普通に気にしているけど気にしないようにしてやっていく他ないし。

しかも私は家族友人伴侶に恵まれて、昨年娘も生まれて今とても幸せだ。これは本当に幸運なことだと思う。

それでも過去2回ほど、斜視であることで自分なりに傷ついた思い出がある。

22歳の時、離れて住む祖母から手紙が届いた。「某芸能人の斜視手術を行った有名なお医者さんに行ってみてはどうか」との内容だった。

しかも一緒にプリントアウトした地図まで入っていた。これは後で知ったことだが祖母も昔斜視の手術を行ったらしく気にかけてくれていたらしい。

そうは言っても過去に手術もした上に治療打ち切りの過去もあるので、あまり期待はせず電車を乗り継ぎその病院へ向かった。

特に検査もなく診察室に入るなり、医師は私を見た後「これは無理だね」とだけ言って診察が終了した。多分30秒もかからなかった。

帰り道、涙が止まらないことに気が付いた。期待しないつもりだったけれどやっぱりどこかで期待していたのだ。

24歳の時、接客業で働いていた際に名指しでクレームが入った。

「担当者の態度自体は悪くなかったが、目がどこを向いているか分からずとても不安になった」

そうでしたか。不安にさせて申し訳ありませんでした。

でも私もいつも不安なんですけどね。まあ見てて気持ちの良いものではないよねでも仕方ないしねって。

それから現在。

前述したように半年前娘が生まれてもう本当に可愛くて天使なんだけれど、彼女はいつもまっすぐ私の目を見てくれる。

私も娘のことは何も考えずまっすぐ見ることができる(実際は見れていないんだけれど)。それはまだ彼女が赤ちゃんだから。

今後大きくなって喋れるようになる頃も、私は自信を持って娘の目を見つめていられるのだろうか。

その思いがきっかけで先日改めて斜視のことを調べ直してみた。

あと左目の眼精疲労が溜まってきていたので(本来両目を使うところ片目でずっと見てるから)その理由も後押しとなった。

するとそこそこ近場で診察してくれる病院があったので今度こそ期待せずに行ってみることにした。

娘を抱っこ紐に入れて向かったその病院では、結論から言うと専門外来のある病院への紹介状をすぐに書いてくれた。

「局部麻酔なので日帰り手術できるって本当ですか」とネットで調べたことを聞いてみたら、

「そうそう。でも痛いよ~筋肉いじるしね」と笑って先生が返してくれた時に22歳のあの時の私が救われたような気がした。

勿論手術してもすぐ戻ってしまうこともあるし、そもそも手術できるかもこれから精密検査をしてみないと分からない段階だけど

もしかしたら24歳の私が、むしろ今までどこか生きづらさを感じていた私が救われる日が来るのかなあと思ったら

ちょっと嬉しくなったので長々と書いてみました。

もし斜視が治ったら、なんて何度も何度も想像してきたけれど、今は何も気にせず娘の目を見て、あと家族写真を沢山撮りたいな。

 

 

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わたしのすてきなたびする目

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